からスタートしたイベント、「発酵ってなに? 伊吹大根でカクテキをつくろう」のレポートです。
発酵ってなに?
講師は、大学で発酵と微生物の研究、卒業後はお仕事にもされてきた、若林芽衣さんです。
長く微生物とお付き合いされてきた若林さんだからこそ、「発酵のしくみ」を丁寧に、わかりやすく説明してくださいました。
参加者は13名。
発酵食品が好き、家で発酵食品をつくっている、これからつくってみたい、コツをつかみたい、
そんな人にはぜひ知っておきたいことだらけの内容でした。
まず、カビ、酵母、細菌、どのように育ち、動いて、分裂するのか…
とすすみます。
進行と同時に、疑問や質問を投げかけやすい雰囲気でしたので、
ぬか漬けはなぜかき混ぜなくてはいけないの?
まぜる頻度は?
冷蔵庫に入れてもいいの?
お味噌は天地返しをしたほうがよい?
3年ものと1年ものの発酵具合の違いは?
甘酒をつくる温度は?
菌は生きて腸まで届くの?
酵素シロップって体にいいの?
たくさんの質問に、若林さんがひとつひとつ、的確にお答えくださいました。
続いて、発酵に関わる微生物の作用や拮抗作用など、少し難しいお話も。
さらに、発酵食品の臭いの成分、どう体によいのか、熟成したらどうなるのか、
発酵学的にみたら、必ずしも体によい、旨みへつながると言えないこともある…
などなど、とても興味深く、まだまだお聞きしたいことも。
発酵談義
ここぞとばかりに、乳製品や乳発酵への疑問や、ドライイーストは?熟成肉は?
日本にも世界にもたくさんある身近な発酵食品、いろんな話題へとひろがってゆきました。
ついさぼってしまい、よくぬか床をダメにしていたわたし。
ぬか床とのコミュニケーションがとれていなかったなと反省。
人間社会とおなじく、相互に思いやる心、過程や環境づくりが大切ですね。
若林さんのぬか漬けは、本当に美味しいです。
ぬか床の状態は、まぜるときの感触と食べてみて確かめているそうです。
企業秘密をお聞きすると、ぬか床の材料も、つくりかたも、とてもシンプル!
たしかに、昔ながらで大丈夫なのですね。
つけて1週間たった伊吹大根カクテキの試食も、美味しい!
お昼ご飯は、甲津原でお漬物をつくりはじめて30年!
甲津原漬物加工部のお母さんたちお手製の「山菜弁当」です。
お米はもちろん甲津原米、そして季節のお漬物、ご飯がすすむ盛りだくさんのおかず、おなかいっぱいです。
さらに集落でつくっている在来種の伊吹蕎麦もいただきました。
かごの右下にあるデザート、伊吹蕎麦のプリンもおすすめです。
伊吹大根でつくるカクテキ
伊吹大根といえば、すりおろして伊吹蕎麦にそえられることで有名です。
伊吹山のふもとで、江戸時代より前から栽培されてきた在来種の大根で、水分が少なく辛味があるため、お蕎麦によく合います。
その伊吹大根の新商品開発となるか!
まずは説明を聞き、手順のデモンストレーションを見ます。
下漬された伊吹大根に、韓国唐辛子2種をお好みの辛味でブレンドし、
あらかじめご準備してくださったヤンニョム(漬けダレ)を入れて、さらになじませます。
しっかり空気をぬいて袋を閉じて、半日は外に置きます。
発酵をうながたのち、冷蔵庫に入れて、1週間頃からなじんできて、
お好みで、半月後、1カ月後にますます美味しくなるそう。
楽しみですし、次を仕込まねば!という気にさせられました。
若林さんのご自宅には、なんと2年もののキムチがあり、ピクルスのようにサンドイッチに入れられたり、調味料のようにつかわれるそうです。
ぬか床の会もひらいてほしい!と、ご要望もいただきました。
今後もお漬物や発酵、甲津原になじみの深い企画を考えたいと思います。
若林さんが活動中のユニット、星とぬか床のインスタグラムはこちらです
→ @hoshitonukadoko
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