「甲津原はミョウガの国じゃったんや、家の軒にミョウガがないところてなかった」
京都に暮らしていた私は、ミョウガといえば、スーパーで売られている高知産のミョウガしか買ったことがなく、ミョウガ=高知というイメージしかありませんでした。
ミョウガの旬、育ちかたも知らなかったので、家の近くの草をかきわけ、土の中からぽこぽこ顔を出したミョウガを見たときは驚きました。
初めてのミョウガ収穫
甲津原へ引っ越し半年ほどたった9月中旬、
家の近くの草むらから話し声が聞こえてきました。
なんだろうと思って見ると、漬物加工部のお母さんたちがなにかを刈っているような…
そこは、春にはなにも生えておらず、いつのまにか緑の茎がにょきにょき出てきて、夏には葉がわさわさ〜とひらき、野生的な草むら化した場所でした。
お聞きすると、ミョウガを摘まれていました。
草をかきわけ地面を見ると、見慣れたお野菜が!
あのきれいなグラデーションは土の中にあるんですね、人生初のミョウガの収穫を一緒に楽しみました。
*この場所はとくに世話をせずに自生している場所ですが、土地の所有者に許可をいただき収穫しました。
ミョウガの寿命
昨年は、獣が食べたり病気があったり、どこの畑も収穫量が減ったようです。
「むかしは自然にたくさん生えてたし、病気もなかった。できない年もなかったんじゃけどな。親(葉がついている茎)しかミョウガがない。親がダメになると根がやられて子も枯れてしまう。年によってもちがうけど、寿命やな」
37年前、ミョウガ生産組合からはじまった甲津原漬物加工部。
ミョウガと長いおつきあいのお母さんたちの言葉にはおもみがあります。
調理方法
「小さいのはおいしいぞ」と教えていただきました。
漬物加工部では、ミョウガの粕漬けや柴漬け(ミョウガやキュウリなどがミックス)をつくられたり、季節の山菜弁当にも入っています。
ご家庭では、天ぷらや酢漬けにしたり、お味噌汁に入れたり、細く切ってお造りのつまにもされるそうです。
摘みたてはみずみずしくてプリプリ、つまにはぴったりですね。
わが家はお素麺や冷奴の薬味、酢漬け、お味噌汁、バター醤油炒めなど、せっせといただきました。
何度か摘めるため、自家用だけなら十分な量です。
そして、昨年はミョウガの若芽、ミョウガダケの美味しさにもはまってしまいました。
やわらかくてかおりもよく、これはもうとまりません。
ミョウガ好きにはたまらないと思います。
写真はミョウガダケ(右)、十薬(左上)ヨモギ(左下)、あらためて甲津原の山野草は力強さを感じました。
最後に、一番の驚いたことは、お母さんたちの収穫スピードです!
わたしの3倍以上の速さで摘まれ、しゅっと帰られました。
*米原市のフレンドマートでは、時期によって滋賀県産のミョウガがならんでいました
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