甲津原の竹や木で楽器づくり!

スーパー生木ラボ

この website の記事を制作している「甲津原アーカイ部」が企画したイベント「ゆるり」が、8月11日(山の日)、甲津原で開催されました。
スーパー生木ラボでは、イベントに向けてお手伝いした楽器制作の報告をします。


7月、鈴木昭男さんと宮北裕美さんが甲津原へ下見に来られました。
ここの自然も楽器としてつかおう!
どんどんアイディアがふくらみます。

後日、鈴木昭男さんからイベントで演奏する楽器、竹ぼら(竹の笛)、竹ぎょ(竹のスリット・ドラム)丸太のスリット・ドラムの図面が届き、長さや円形、作り方、丁寧に描かれていました。

下見に来られたときに、集落の竹林でお好みの竹を何本か教えてもらったので、まずはその竹を伐りに行きました。
*了解を得て伐採しています

1つ目の楽器、竹ぎょ(竹のスリット・ドラム)をつくります。
竹は両方の節を残すようにしてカットして、節と節の間に穴をあけ、のこぎりでスリット(切れ込み)を入れます。

参考にと送られてきた楽器の写真にはスリットが2本、横にも(あみだくじのように)スリットが入っていたので、同じように試してみると、音がかろやかに、音階もふえました。
なんといっても、身近な自然を素材にして、気軽に楽器がつくれることが楽しいですね!

仕上げにかかります。
竹についている油分をとりのぞくため、バーナーで竹の外側を熱して完成!

試しに木の棒で叩いてみると、竹のなんともよい音。
これはみんなで演奏したら楽しそう~

2つ目の楽器は竹ぼら(竹笛)です。
節が長い竹をつかって、片方の節を残してカット、木工用ドリルで穴をあけて完成!
試しに吹くと、スースーっと空気の音だけむなしく響き、完成したのか?よくわかりませんでした!
*写真を撮る余裕がありませんでした

笛といえば、鈴木昭男さんが吹く石笛の音色は古代へとみちびかれます…
まるで音の仙人よう。
穴(ほら)へ、息を吹きこむと、穴の中の空間へ息がめぐり生まれた音が、穴の外へ連れ出されます。
石と音と一体となったたたずまい、奇をてらうことのない音、じっと耳をすますとき…

さて、あっという間にイベントの前日になりました!
明日の本番に向けて、朝から会場となる中津又の山で会場設営です。
客席は山にある丸太を設置し、山で育った木をつかってスリット・ドラムを制作!

チェーンソーと斧で丸太をどんどんくり抜いてゆくと、存在感のある打楽器に変身。

とてもシンプルな仕組みなのに、よい音が鳴り、とにかく楽しいです!

鈴木昭男さん、宮北裕美さんが甲津原にやって来ました。
鈴木さんは、僕がつくった楽器をチェックして、改良してゆきます。

厳しい暑さのなか、外で扇風機をまわし作業をすすめます。

そしてバチづくり。
バチの先端には布(小さくなった娘の服を再利用)を巻き付けます。

竹ぼらは「つくりなおし」ということで、再び竹取りの翁となって、竹を伐りに林へ…
持ち帰った竹をつかって、鈴木さんが丁寧に穴を開け、納得の竹ぼらが仕上がりました。
(今回も写真を撮る余裕がなく記録がありません!)

陽が暮れて夜の空になり、できたての竹ぼらを心のまま演奏する鈴木さん。
隣にいると、1日の疲れが癒される、なんとも贅沢なときでした。
こうしてすべての楽器が無事に完成したのでした。

当日の演奏の様子はこちら ⬇︎
竹ぎょは、みんなで鳴らして歩き、お土産となりました。
鈴木さん、手伝ってくれた小山さん、本当にありがとうございました!
ぜひまた楽器をつくりたいです。



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